西国三十三所の第17番札所となる
補陀洛山 六波羅蜜寺

ふだらくさん    ろくはらみつじ

開基:空也上人
宗派:真言宗 智山派
開創:951年
本尊:十一面観音菩薩
お真言:おん ろけい じんばら きりく そわか
御詠歌:重くとも 五つの罪は よもあらじ 六波羅堂へ 参るみになれば



醍醐天皇の皇子として生まれた空也上人が応和3年(963)に創建。
空也上人は、京都市内で流行った疫病を退散させようと
自ら彫った金色の十一面観世音菩薩を台車に載せて町へ繰り出し
庶民救済に奔走したという。
「市の聖(ひじり)」と呼ばれて庶民の尊敬を集めているのはそのためです。

宝物館には有名な、「6体の阿弥陀仏」を口から吹き出している
空也上人像が見れました。








六波羅蜜とは
六波羅蜜とは、この世に生かされたまま、
仏様の境涯に到るための六つの修行をいいます。
波羅蜜とは彼岸(悟りの世界)に到ることです。

◆布施
(フセ)
見返りを求めない応分の施しをさせていただく事をいいます。
貪欲の気持ちを抑えて、完全な恵みを施すことです。
布施行は物質だけではありません。

◆持戒
(ジカイ)
道徳・法律等は人が作り現在はますます複雑になっています。
私たちは高度な常識を持ち、瞬時瞬時に自らを戒める事が肝要です。

◆忍辱
(ニンニク)
如何なる辱めを受けても、
堪え忍ぶことが出来れば苦痛の多い現代社会において、
自らが他の存在に生かされていることがわかり、
全ての人の心を我が心とする仏様の慈悲に通じることとなります。

◆精進
(ショウジン)
不断の努力をいいます。我々人の生命は限りがあります。
ひとときも無駄にすることなく日々誠心誠意尽くすことです。

◆禅定
(ゼンジョウ)
冷静に第三者の立場で自分自身を見つめることをいいます。

◆智慧
(チエ)
我々は本来仏様の智慧を頂戴してこの世に生をうけております。
しかし、貪りや怒り愚痴によってその大切な智慧を
曇らせてしまいがちです。 

布施・持戒・忍辱・精進・禅定の修行を実践し
どちらにもかたよらない中道を歩み、
此の岸から彼に岸へ・・・。